実家を相続した。
今のところ、自分が住む予定はない。
さて、どうする?
売るのか。
貸すのか。
そのまま残しておくのか。
選択肢はそれほど多くありません。
それなのに、なかなか決められない。
なぜでしょうか。
先に「売るか、貸すか」を決めない
空き家について考えるとき、
「売った方がいいですか?」
「貸した方がいいですか?」
と、いきなり方法から考えてしまいがちです。
でも、私は少し順番が違うと思っています。
まず考えたいのは、
「この家を、これからどうしたいのか?」
です。
将来、自分が住む可能性はあるのか。
子どもが使う可能性はあるのか。
思い入れがあって残したいのか。
それとも、特に残す理由はないのか。
ここが曖昧なまま、
「売れるから売る」
「貸せそうだから貸す」
と決めると、後から迷うことになります。
4つに分けて考えてみる
私は、まず次の4つを整理すればいいと思います。
① 自分や家族が使う可能性
将来、自分や家族が住む可能性があるなら、残す意味があります。
反対に、誰も使う予定がないのであれば、
「何のために所有し続けるのか?」
を考えてみます。
② 持ち続けるためのお金
家は、使っていなくてもお金がかかります。
固定資産税。
火災保険。
草刈りや清掃。
古くなれば修繕も必要になります。
「何もしない」ように見えても、実際には維持費がかかっています。
③ 貸した場合
家賃が入るなら、貸すという選択肢もあります。
ただ、
「家賃が入る=儲かる」
とは限りません。
修繕費や管理費もかかります。
入居者が決まらないこともあります。
そして、一度貸せば、自分が好きなときに自由に使えるとは限りません。
④ 売った場合
今売れば、いくらになるのか。
これも一度は確認しておいた方がいいと思います。
売るつもりがなくても構いません。
今の価値を知ることで、
「この金額なら残しておこう」
「この金額なら売って別のことに使おう」
と比較できるからです。
「何もしない」も選択肢
私は、必ずしもすぐに売ったり貸したりする必要はないと思っています。
「今は残しておく」
これも立派な選択肢です。
ただし、
「考えた結果、今は残す」
のと、
「決められないから、そのままにしている」
のは、少し違います。
後者を何年も続けると、
いつの間にか建物は古くなり、
草木は伸び、
修繕が必要になり、
売ろうと思ったときには条件が悪くなっているかもしれません。
問題なのは、
「残すこと」ではなく、
判断しないまま時間だけが過ぎること
なのかもしれません。
一番得する方法より、最悪の場合を考える
では、どうやって決めるのか。
私は、
「どれが一番得するか?」
だけで考えない方がいいと思っています。
反対に、
「それを選んで失敗したら、どうなる?」
と考えてみます。
売れば、あとから取り戻すことは難しい。
貸せば、入居者との関係が生まれる。
残せば、維持費や管理が続く。
どの選択肢にも、良い面と悪い面があります。
だから、
「どの失敗なら、自分は受け入れられるか?」
まで考えてみる。
そうすると、少し判断しやすくなります。
正解を探すより、選べる状態にする
空き家には、
「売るのが正解」
「貸すのが正解」
「残すのが正解」
という、全員に共通する答えはないと思います。
家の状態も違う。
場所も違う。
家族の事情も違う。
お金の事情も違う。
だから、まずは、
選択肢を並べる。
条件を整理する。
それぞれの最悪の場合を考える。
そのうえで、
自分で決める。
私は、それでいいと思っています。
そして、「今は何もしない」と決めることも、一つの選択です。
ただ、その場合にも一つ考えておきたいことがあります。
いつまで、そのままにしておいて大丈夫なのか。
次の記事では、「空き家は、いつまで放置しても大丈夫なのか?」を考えてみます。


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