実家の相続は、空き家になる前から始まっている

実家の相続と将来の空き家について家族で考えるイメージ 空き家・相続

父が亡くなった。

母は健在で、今までどおり実家に住んでいる。

子どもたちは、それぞれ独立して別の家で暮らしている。

この状態なら、

「まだ空き家ではないし、何も問題はない」

と思うかもしれません。

実際、今すぐ何かを決める必要がない家庭も多いと思います。

でも、少し先のことまで考えると、話は変わってきます。


母が住んでいる間は、問題が見えにくい

母が元気で実家に住んでいる。

家の管理もしている。

固定資産税なども払っている。

だから、子どもたちが実家について考える機会は、あまりありません。

ところが、

母が施設に入る。

子どもの家で暮らすことになる。

あるいは、母も亡くなる。

そのとき、初めて、

「この家、どうする?」

という話が出てきます。


兄弟でも、考え方は同じとは限らない

たとえば兄弟が3人いたとします。

一人は、

「誰も住まないなら売ればいい」

と思っている。

もう一人は、

「親が建てた家だから、できれば残したい」

と思っている。

もう一人は、

「どちらでもいいけど、お金はかけたくない」

と思っている。

誰かが間違っているわけではありません。

立場が違えば、考え方も違います。

問題は、

一つの家について、複数の人がそれぞれ違う事情を持っていることです。


時間がたてば、簡単になるとは限らない

「今は決められないから、そのうち考えよう」

それも一つの選択です。

ただ、時間がたてば自然に話がまとまるとは限りません。

家は古くなる。

修繕が必要になるかもしれない。

税金や管理の負担も続く。

そして相続が重なれば、関係する人がさらに増えることもあります。

最初は母と子どもたちだけの話だったものが、

配偶者や孫など、次の世代にも関係する話になっていく可能性があります。


空き家になってから考える必要はない

だからといって、

父が亡くなったら、すぐ実家を売りましょう。

という話ではありません。

母が住み続けるなら、それでいい。

何もしないという選択もある。

大切なのは、

「今どうするか」と「将来どうするか」を分けて考えることです。

今は母が住む。

では、母が住まなくなったらどうするのか。

売るのか。

貸すのか。

誰かが住むのか。

残すのか。

その時になって初めて考えるのではなく、

一度だけでも家族で話しておく。

それだけでも違うと思います。


空き家問題は、空き家になった日から始まるとは限らない

家に人が住んでいる。

だから、まだ空き家ではありません。

でも、

将来その家に住む人がいないことが分かっているなら、空き家になる可能性はすでに見えています。

私は、

空き家になってから慌てて正解を探すより、

まだ何も起きていないうちに、

「この家、将来どうする?」

と家族で一度考えておく方がいいと思います。

結論まで出なくてもいい。

まずは、

誰が住むのか。
誰が管理するのか。
誰が所有するのか。
そして、将来どうしたいのか。

それぞれを分けて考えてみる。

実家の相続は、

空き家になってから考える問題ではなく、空き家になる前から少しずつ考えておく問題なのかもしれません。

では、「実家を残したい」と思ったとき、本当に残したいものは何なのでしょうか。

建物なのか。
土地なのか。
それとも、そこで過ごした家族との思い出なのか。

次の記事では、「実家を残したい。本当に残したいのは家なのか、思い出なのか?」を考えてみます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました